インフルエンザで苦しむ男女のイラスト

インフルエンザは年々進化する理由としては、ワクチンなども新しいものが開発されれば、さらに新手の強力なウイルスが出てきてイタチごっこを繰り返している為となります。ですので、常に最新の知識を身に付けておき、対策を取っておきたいところです。

進化するインフルエンザの脅威

インフルエンザウイルスの脅威は、強力な感染力も脅威の1つですが、人の1000倍の確率で変異が引き起こされている事です。インフルエンザウイルスは、人間の二重鎖構造のDNAに対して一重鎖構造のRNAである為、ウイルスの増殖時に変異とよばれる遺伝子情報のミスコピーが発生頻度が非常に高く、1つのインフルエンザウイルスが1日で100万個になる脅威的なスピードで増殖する為、毎年の様にウイルスの抗原性連続変異が引き起こされ、何十年に1度のペースで引き起こされる抗原性不連続変異が発生します。抗原性不連続変異は、新型ウイルスを生み出しパンデミックが発生させ、過去にはスペインかぜやアジアかぜ、香港かぜなどのパンデミックにより数万人~数千万人の感染者が亡くなっています。新型ウイルスは、従来のワクチンが全く効かない為、新しいワクチンの製造に掛かる数カ月の間に世界的規模でパンデミックが発生すると危惧されています。現在では、グアテマラやペルーのコウモリ、南極のペンギンから新型のインフルエンザウイルスが発見され、A型ウイルスを分類する細胞膜上のスパイクの種類もヘマグルチニンHA18種類、ノイラミニダーゼNA11種類と増えています。新型インフルエンザウイルスの中には、ステルスウイルスと呼ばれワクチンが製造が出来ないインフルエンザウイルスもあります。ステルスウイルスは、H7N9と表記されるインフルエンザウイルスであり、ヒトのシアル酸受容体と結合する事で人の免疫システムから効果的にカモフラージュしてしまい、有効なワクチンの製造が出来ていない状態です。H7N9は、弱毒性のウイルスが人に感染する事で強毒性のウイルスに変異する初めてウイルスとしても警戒されています。

インフルエンザに負けない為に何をすべき

インフルエンザは、時には命の危機にも関係することがあります。また感染力が非常に強く、症状が重度化しやすい新型インフルエンザも誕生しているため、非常におそろしい感染症だと言えます。しかし、だからと言ってすべきことが全くないと言うわけではありません。むしろできることの数は多く、それによってウイルスへの感染を予防することができたり、症状の重度化を防ぐこともじゅうぶん可能です。ですから、インフルエンザに負けない為にすべきことを知っておき、それを心がけることはとても大切なことです。では、具体的には何をすべきかと言うと、まずは体力や免疫力を高めることです。これらがしっかりとしていれば、ウイルスに感染してもインフルエンザが発症しない、あるいは発症しても症状の重度化を防ぐことができます。これには日々の生活が物を言います。毎日、睡眠をしっかりととり、栄養バランスのとれた食事を心がけることが必要です。またストレスと上手に付き合うことも重要なことです。それからインフルエンザの予防接種を受けておくのも、すべきことのひとつと言えます。予防接種を受けておくと、特に症状の重度化に対して大きな効果を期待することができます。ですから特に脳症や肺炎などの合併症を引き起こしやすい乳幼児、高齢者、そして妊婦さんは必ず受けておくべきです。抗体ができるまでには期間が必要ですから、インフルエンザが流行する前に受けておくことが必要です。それから特に流行シーズンにおいては、外出先などでウイルスに感染することも多くあります。ですから、うがい、手洗いでそのウイルスを落とすことも、インフルエンザに負けない為にすべきことです。それと同時、流行シーズンにおいては、ウイルスの生存率を下げるような環境を作ることもできることのひとつです。加湿器などで室内に湿度を与えれば、その重みに巻けてウイルスの生存率はとても低下します。

インフルエンザを治す薬の種類

インフルエンザを治す薬には、タミフルとリレンザ、イナビル、ラクアピタの4種類のシアリダーゼ阻害薬に加え、パーキンソン病の治療薬のシンメトレルやRNA依存性RNAポリメレース阻害薬のアビガンがあります。シアリダーゼ阻害薬は、インフルエンザウイルスに直接作用する薬効は無く、増殖したウイルスの遊離を阻害し感染細胞内に閉じ込めてウイルスの増殖を抑制します。その為、インフルエンザウイルスの増殖がピークを迎える発症から2日以内の服用が効果的です。タミフルは、アメリカの製薬メーカーが開発したオセルタミビルを基本医薬成分とし、ライセンスを買い取ったスイスのロシュが製造販売する医薬品です。リレンザは、オーストラリアのビオタが開発したザナミビル水和物を基本医薬成分とし、ライセンスを買い取ったグラクソ・スミスクラインが製造販売する医薬品です。リレンザは、独自の吸入用の機器により1日朝夕の2回の服用を5日間継続します。リレンザは、インフルエンザウイルスが増殖する気道に直接粉薬を届ける事が出来るので即効性があります。イナビルは、ラニナミビルオクタン酸エステル水和物を基本医薬成分とする第一三共が開発した医薬品であり、2容器を1度吸入するだけで治療を完結させる事ができます。ラピアクタは、ペラミビルを主な医薬成分とする点滴注射薬であり、発症から2日以内に300mgを15分以上かけて一度だけ点滴静注します。シンメトレルは、現在国内では使用される事はありませんが、発症初期に投与すると発熱の期間が短くなり早期治癒が期待できます。アビガンは、ファビピラビルを基本医薬成分とする医薬品であり、シトシンやウラシルと類似構造を持つファビピラビルと置き換わる事でRNA依存性RNAポリメレースの働きを阻害しウイルス増殖を抑制します。